カテゴリー別アーカイブ: フィンジ

ジェラルド・フィンジ(Gerald Raphael Finzi, 1901年7月14日 – 1956年9月27日)

フィンジ:ピアノと弦楽のためのエクローグ

一生側にいて欲しい曲を一曲だけ選ぶとするなら、私はこの曲を選ぶと思う。

聞いたことのなかったこの曲に触れた瞬間に、
私の中の全てのわだかまりが、手に落ちる牡丹雪のように消えていき、
張り詰めた思いは、涙になって流れていった。

そして、今も、私の中の一番の癒しになっている。
ストレスに押しつぶされそうになりながら帰宅する車の中で、iPodのプレイリストの「finzi」を選んでこの曲を選択する。
最初のピアノの音が降ってきたとき、体から力が抜ける。
車だから雑音と一緒に聞くのは本当はいやだけど、でも、この曲の響きの優しさに何度も救われてきた。

フィンジという作曲家は、おそらくマイナーで(プロ交響楽団でヴァイオリン弾いてた先生も、知らなかった)偶然がなければ未だに出会ってなかったかもしれない。
だけど、この世の中にこんなに美しく、悲しく、優しく、切ない曲があるんだなと思った。

早世したフィンジが、完成させることのできなかったピアノ協奏曲の一部を曲に仕上げたものらしい。
これがピアノ協奏曲だったらどんなものになっていたのだろうという思いを馳せる。

でも、ピアノ協奏曲にならなかったから、この響きなのだろうなと思うと、その美しさにさらに切なくなる。

前にも書いたけど。この曲を聴くと雨上がりの草原を思い浮かべる。じとじとした雨が上がって、雲の切れ間から光が落ちて、鮮やかな草原の緑に残る雨粒が、きらきら光るような風景。

この世界に悪いことなんて永遠に続かないんだよ。
いつか全て美しさに繋がっていくんだよ。

そんな感じ。
(2009.02.27記)

フィギュア・スケートは、引退したジェフリー・バトルが引退したシーズンに使用。見たかった・・・・・・。ジェフリー・バトルの選曲はツボですし、その演技も最高に感動するのです。

聴いたCD

Finzi: Nocturne; Severn Rhapsody; Eclogue; etc

Finzi: Nocturne; Severn Rhapsody; Eclogue; etc

1. A Severn Rhapsody Op.3
2. Nocturne (New Year Music) Op.7
3. I. Grazioso
4. II. Adagio
5. III. Allegretto Grazioso
6. Romance For String Orchestra Op.11
7. Prelude For String Orchestra Op.25
8. The Fall Of the Leaf, Elegy For Orchestra Op.20
9. Introit For Small Orchestra And Solo Violin Op.6
10. Eclogue For Piano And String Orchestra Op.10
11. Grand Fantasia & Toccata For Piano And Orchestra Op.38
オーケストラ: London Philharmonic Orchestra, New Philharmonia Orchestra
指揮: Adrian Boult, Vernon Handley
作曲: Gerald Finzi

「エクローグ」は、演奏:New Philharmonia Orchestra ピアノ:Peter Katin 指揮:Vernon Handleyです。今、一番よく聞くのはこの盤ですね。エクローグだけでなくて、他の曲もものすごくきれいでオススメです!!
それでもやっぱり私の中で一番はエクローグです。
(2009.02.27 記)

Finzi: Cello Concerto; Grand Fantasia & Toccata; Eclogue

Finzi: Cello Concerto; Grand Fantasia & Toccata; Eclogue

1. Concerto for cello & orchestra, Op. 40: Allegro moderato
2. Concerto for cello & orchestra, Op. 40: Andante quieto
3. Concerto for cello & orchestra, Op. 40: Rondo: Adagio-Allegro giocoso
4. Eclogue for piano & strings, Op. 10: Andante semplice
5. Grand Fantasia & Toccata, Op. 38: Molto grave-Allegro vigoroso
オーケストラ: Northern Sinfonia Chorus
指揮: Howard Griffiths

私が始めてであったのは、この中に入っている演奏でした。
何気なく聞いていた音の中から突然振って耳に入ってきたような。
一目惚れとかに似てますねー。初めて聞いた曲で涙が出たのは初めてですよ。
(2009.03.01 記)