『のだめカンタービレ』8巻。千秋サマ率いるRSオーケストラ最初のコンサートの最後を飾った曲デス。 ブラームスは個人的にも好きな作曲者なのですけど、どうしても私的に「ブラームス」と「ワグナー」が頭の中で一緒になるらしい傾向がありますが……まぁ、それは完全な余談です。
第1番。
TSUTAYAで探したんですけど、これがないんですよ。 第2番と第3番はあるのに。第1番メジャーじゃないのか? 痺れを切らしてしまって、購入しましたよ。 だって聞きたかったんだもん、第4楽章の「歌え、歓喜の歌を――!」というところを。
何気にCDをコンポにセットしてですね、再生ボタンをその場で押しました。 強烈な始まりの音をまともに受けてしまいましたよ。 しょっぱなからガツーン!!って。
「うわぁ」って思わず呟いてしまった。いや、これ、もっと離れてから流せばよかった。
ティンパニがゴンゴンゴンって、底辺を支えるように叩かれる中、一気に音が流れ出すんです。 一旦、音が収まって少し悲しいメロディが続き……そして、また鳴り出す。 なんか、なんと言ったらいいのでしょうね。 とにかく、体中に音が入り込んできて。 「うわー、もー駄目だー」って感じですね。
悲しいことなんて一つもないんですけどね。胸の奥からいろんな感情が引きずり出されて、涙が出そうになるんですよ。 引き出そうとするのはティンパニの音だろうか? まぁ、そんな感じで。 「いや、私、何も悲しいことあらへんねん。だから、泣かさんといてほしいんだけど」って思いながらも、本当に泣きそうになるんですよ。
なんつー、重い曲。だけど、ワクワクする。 これ、ついついパリ管弦楽団で買ってしまったけど、ベルリン・フィルとかだともっと違うんだろうか……。 こんなに重いのに。もっと重いんだろうか。 いや、重いだけじゃないんですけどねー。 ホルンとかかっちょいいですよ。
第4章は短調から長調へ。それを繋ぐ、ホルンの美しい音色。
胸を押しつぶすような悲しい響きで満たされていた世界が、ホルンの繋ぎを経て、喜びの歌を歌いだす。
感極まります。「タ、ラーラララーラー」と流れ出した瞬間に、涙が出ますわ。私的には戴冠式とかそういうイメージでもあるんですけども。喜び、祝福、そんなメロディ。
3章を経てたどり着いた喜びの歌。やはりそれまでの3章分の音とメロディと響きがあってこその感動だとは思うのですけど、「素晴らしい!!」って思ってしまうんです。
だから交響曲ってやめられない。全編の美しさももちろんいいのだけど、全てが凝縮された気持ちの高ぶる一点がある。 その音の気持ちよさを知ってしまったら、本当に辞められないんです。うー。もっといろんな交響楽団で、いろんな指揮者で聞きたいぞ! そしてこの曲で私の「一番」を見つけるという楽しみもあるんです!
(2004.6.6記)
聴いたCD
ブラームス:交響曲第1番

作曲: ブラームス
指揮: ミュンシュ(シャルル)
演奏: パリ管弦楽団
東芝EMI – 2001/09/27
なんとなくチョイスした一品ではありますけど、とても素敵だと思います。 金管の粗さっていうのは、どんな楽団でもあるんでしょうかね。 でも、それ以上にエネルギーのある演奏ではないかと。 とは言っても、これ以外の「第1番」を聞いたことがないので、比較しようがないのですけども……。
(2004.6.1記)
千秋先輩のCD聞いてから聞くと、熟練した音なんだなぁとかって思います。
冒頭の絶望感なんて。もう、つらいです。本当に。
第4楽章は、途中で飽きるんですけどね(笑)
(2005.9.25追記)
ブラームス:交響曲第1番

指揮: James Levine
アンサンブル: Munchner Philharmoniker Orchester, Orchester der Landeshauptstadt Munchen
やっぱり夢見るホルンは難しいんだろうか・・・・・・。 第4楽章の「夢見るホルン」は、あまり柔らかくない音なんだろうか?
でも、「ミュンシュ&パリ管」のブラームスのホルンは、ちょっと夢見ていたと思うんだけど。
こちらは「重くないブラームス第1番」だと思います。こういうのもアリなのかなぁと最近はちょっと思い出してきた。
これを聞いた後だと、下の「千秋&RSオケ」が適正重さに感じる・・・・・・。
一緒に入っている「運命の力」は、すっごく良いですよ!!
(2005.11.20記)
ブラームス:交響曲第1番~のだめカンタービレ

作曲: ブラームス
指揮: 千秋真一
演奏: R☆Sオーケストラ
キングレコード – ASIN: B000ALJ16S
企画に踊らされた感がいなめないが、とりあえずジャケットが千秋先輩なだけで幸せなミーハーなので、良いのである。
演奏についての感想としては「若い」「軽い」「浅い」ですかね。
第1楽章の冒頭は、もっと重苦しい絶望感があってこそ、第4楽章の歓喜の歌が効いて来るのかなぁと思ったりするんですが、冒頭から明るい。
ティンパニはもっと重い方が好みだなぁ。それ以外の音も短めで、結構そんなに重くしてないみたいだった。どっちかというと、音の美しさ強調かな?
もう一つ楽しみだったのは、第4楽章の「夢見るホルン」。だけど、はっきりいって「夢見るホルン」ではなかったよ。音はもっと深みのある美しさがなければ、うっとりなんかしない。 もし奏者がプロでなくても、もっと美しい音は出せると思うんだ。あれで、かなりがっかりした。だって作中に「夢見るホルン」って書いてあるんだもの。それを強調しなくて何を解釈したんだ?
全体の解釈的には、千秋先輩や奏者の若さを考慮に入れたんでしょうか? だとしたら、狙いすぎです。物足りない。深さがない。
せめて「絶望感」「夢見るホルン」「歓喜の歌」は、漫画にそう出ている以上必要だったのではないでしょうか?
私的に、千秋先輩はもっと深みのある音作りをしてくれると思っています。 逆にこれで「千秋真一の指揮」「R☆Sオーケストラの演奏」って言われた方が、ちょっとガッカリです。
これなら、ブラームスの絶望感と歓喜の歌じゃなくて、ベートーベンの第7番とか「ティル」とかのほうをしたほうがよかったんじゃないかな?
ブラームスを選びたかったのは分かりますが。
あ、書き忘れてましたが、オーボエの音はすごく好きです!
もう一度、じっくり聞いてみます。
(2005.9.25記)
なんか散々なこと書いてますが↑、2回ほどじっくり聞いたら、これはこれでよいなぁと思うようになりました。
少しだけ。「ミュンシュ&パリ管」よりは疲れない・・・・・・かな。
でも、手放しに「さすが千秋様! このCDオススメだよー!」とは褒められない壁があるのです。何故だ。どこだ・・・・・・?
(2005.11.24追記)
その他のCD紹介(Amazonより)
ブラームス:交響曲全集
指揮: ヴァント(ギュンター)
演奏: 北ドイツ放送交響楽団
CDジャケットがカッコイイです。ちょっと聞いてみたいブラームス。
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ブラームス:交響曲第1番
指揮: ケルテス(イシュトヴァーン) 演奏:ウィーン・フィルハーモニー
43歳という若さで事故死したケルテスの遺作となった録音。
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ブラームス:交響曲第1番
指揮: フルトヴェングラー(ウィルヘルム)
演奏: ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
出てくると気になる、フルトヴェングラー。
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コンサート情報
情報変更の可能性があります。必ず各楽団・各ホールのHPで情報をお確かめ下さい。
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2009年7月24日(金) 開演 19:00
【東京】サントリーホール
東京フィルハーモニー交響楽団第775回定期演奏会
ブラームス:交響曲第1番 ハ短調 op.68
(『のだめカンタービレ』第8巻)
指揮/チョン・ミョンフン
演奏/東京フィルハーモニー交響楽団
その他の曲/ブラームス:交響曲第2番 ニ長調 op.7
料金/S11,000 A9,000 B7,000 C5,000 D3,000 シニアリラックス3,500
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